働きがいのある職場づくり
当社は個人の個性、価値観の違いといった多様性を尊重し、差別やハラスメントのない職場、明るく健康的な労働環境を目指し、「人権」・「労働衛生」の分野で重点施策を設定しています。そのほかワーク・ライフ・バランス、次世代育成などの観点から雇用や労働条件の整備、人材育成といった「働きがいのある職場づくり」に取り組んでいます。
1. 人事制度の基本
健全な事業運営と社員一人ひとりのモチベーションを醸成するために、「職務をベースとした成果型の人事制度」を基本理念とする人事制度の適切な運用に努めています。
期待される社員の人材像
- ●分野を問わず:
会社に対する貢献意欲が高く、課題達成指向の強い人材・組織依存意識を持たない、目的意識の高い自律型人材・専門性に富んだ市場価値のある人材 - ●攻めの分野では:
創造性と機動力に富んだ付加価値創造型人材 - ●守りの分野では:
確実性と責任性を持つ熟練型人材
人事制度の基本コンセプト

2. 人材育成
(1)教育カリキュラム
企業と社員がともに成長していくためには、人事制度とともに人材育成が重要です。
当社では、OJT、集合研修、自己啓発、社外派遣など、様々な形で社員の能力開発を支援するための教育カリキュラムを実施しています。
また、千葉工場には体験実習設備を設置しており、全事業場の若手運転員や技術者を対象とした安全教育や技術伝承に活用されています。

VOICE〜現場の声〜:新入社員研修を受講して
四日市工場 酸化エチレン製造課 2019年入社
入社時研修(4月)、本採用研修(7月)、フォローアップ研修(2月)と一年を通じて受講した新人社員研修は社員としての心得や働き方、業務に必要な基礎知識を身に着ける良い機会となりました。普段会えない東京や千葉の同期とともに受講することで自分の能力を客観的に見つめ直すきっかけとなり、業務のモチベーションアップにもつながりました。今後も能力向上に努め、身に着けたことを業務に活かしていきたいと思います。
(2)資格取得の推進
当社は、安全・安定運転の維持・継続への取り組みの一つとして、社員の資格取得促進に力を入れています。特に工場の運営に欠かすことのできない資格の一つである「高圧ガス製造保安責任者」については、社内講師による講習会を実施するなど、資格保有率の向上に努めています。
【資格取得状況】
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資格名 | 2019 | 2020 | |
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危険物取扱者(甲種) | 279 | 283 | |
危険物取扱者(乙種) | 1,224 | 1,267 | |
高圧ガス製造保安責任者(甲種) | 164 | 171 | |
高圧ガス製造保安責任者(乙種) | 409 | 420 | |
ボイラー技士(特級) | 41 | 43 | |
ボイラー技士(1級) | 324 | 348 | |
ボイラー技士(2級) | 662 | 690 | |
第一種衛生管理者 | 301 | 323 | |
第一種作業環境測定士 | 42 | 45 | |
公害防止管理者(水質) | 47 | 48 | |
公害防止管理者(大気) | 38 | 39 | |
公害防止管理者(ダイオキシン) | 18 | 18 | |
特別管理産業廃棄物管理責任者 | 9 | 9 | |
各年とも6月1日現在
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3. ワーク・ライフ・バランス、ダイバーシティの推進
(1)長時間労働対策(定期整備に向けて)
当社において、定期整備期間における長時間労働削減対策は大きな課題の一つであり、2020年5~7月に実施する定期整備においてもその対策に取り組みました。前回2018年度の定期整備における超勤対策の取り組み結果を踏まえ、工程の見直しや休日の設定、勤務体制の見直し等により超過勤務の削減を図っています。
2020年5〜7月定期整備時の超過勤務抑制施策(例) |
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・ 一部製造装置の定期整備時期変更による繁忙期の分散 ・ 定期整備期間中の日勤者に対する振替休日運用基準の制定 ・ ゴールデンウィーク期間中の計画年休・休日の時期変更(2020年度) |
(2)働き方改革への対応
2018年度にスタートしたコスモエネルギーグループのCSR中計(5カ年)の方針に沿って、年間総労働時間削減に向けて具体的な目標値を設定し、生産性向上への取り組みを進めています。ITツールの活用による業務の効率化や、業務の棚卸・フロー化による合理化・効率化等に取り組むとともに、テレワーク勤務制度の導入等、多様な働き方を実現するための仕組みを引き続き検討していきます。

VOICE〜現場の声〜:テレワーク勤務制度の導入について
執行役員 人事部長
新型コロナウイルス感染症に対応するために、暫定ルールに基づいた在宅勤務の実施を全社的に推進しています。在宅勤務における情報システム面での制約はほとんどありませんでしたので、状況が落ち着いてきましたら改めて「テレワーク勤務制度」を正式導入したいと考えています。働き方改革を推進するために、制度の積極的な活用を推進していきます。

リモート研修の様子

リモート経営トップキャラバンの様子
(3)ハラスメント教育
職場におけるハラスメントの防止の観点から、管理者向けeラーニング等の研修や社内広報を通じた周知・啓発、万一ハラスメントが発生したときの対応手順の整備や管理者研修等必要な施策を継続的に実施して、職場におけるハラスメント防止につなげています。
(4)障がい者雇用状況
障がいを持つ方がその能力と適性を活かしながら健常者とともに業務に精励しています。2020年6月1日現在、当社の障がい者雇用率は2.33%です。
【障がい者雇用率推移】
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年 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 |
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雇用率 | 2.06 | 2.06 | 2.12 | 2.36 | 2.33 |
各年とも6月1日現在
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(5)女性活躍の取り組み
女性が活躍できる雇用環境を整備するため、女性活躍推進行動計画を策定しています。
当社の女性の活躍に関して、状況把握および課題分析を行った結果、課題として女性総合職および女性管理職が少ないことが挙げられました。
そのため行動計画では、女性総合職の採用数の増加、女性社員の総合職へのコース転換の促進等を掲げています。
【女性活躍推進行動計画(その2)要旨 2019年4月1日】
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女性総合職社員を増やし、女性が管理職・総合職として活躍できる雇用環境の整備を行うため、次のように行動計画を策定する。 | ||
1.期間 | 2019年4月1日~2022年3月31日までの3年間 | |
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2.目標と取組内容および実施時期 | ||
目標1 | 計画期間中の女性採用比率を15%とする。 | |
目標2 | 女性の管理職への登用および女性の一般職から総合職への転換を、計画期間中に合わせて3人以上、達成する。 |
(6)次世代育成支援策
仕事と育児が両立できる職場環境を整備するため、次世代育成行動計画を策定しています。
前期(2017年4月1日~2019年3月31日)においては、配偶者転勤事由休職制度の創設等を実施しました。
当期(2019年4月1日~2022年3月31日)は、テレワークなど場所・時間にとらわれない勤務制度の導入、仕事と育児・介護を両立するための諸制度の再検証等に取り組む計画です。
【次世代育成行動計画(その3)要旨 2019年4月1日】
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社員が仕事と子育てを両立させることができ、すべての社員がその能力を十分に発揮できるようにするため、次のように行動計画を策定する。 | |
1.期間 | 2019年4月1日~2022年3月31日までの3年間 | |
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2.内容 | ||
目標1 | 在宅勤務・テレワークなど場所・時間にとらわれない勤務制度導入に向けての検討。 | |
目標2 | 仕事と育児・介護を両立するための諸制度を再検証し、さらにすべての社員がその能力を十分に発揮できるよう、諸制度の整備を目指す。 |

営業本部 営業統括室 管理グループ 2013年入社 女性
現在育児等フレックス勤務制度を利用しています。普段は保育園の送迎時間の都合により時短勤務をしていますが、可能なときには定時まで働いています。異動になり不慣れな点も多いですが、周囲のあたたかな雰囲気に助けられています。子供が体調を崩し急に休むこともありますが、職場の方々の配慮と協力によって働くことができること、ありがたく思います。
(7)再雇用制度
健康で就労意欲のある方には、60歳の定年後も引き続き再雇用という形で、経験と知識を活かしていただけるよう制度を構築しています。2020年6月1日現在、再雇用者数は40人です。
(8)健康管理への取り組み
従業員がより健康的に働けるように、産業医・健康管理室スタッフによる日常的な健康指導のほか、様々な取り組みを行っています。
【取り組み内容】
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健康講話 | 各事業場で実施(「腰痛・肩こりとメンタルヘルス対策」等) |
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禁煙活動 | ・社内禁煙デーの設定 ・Chemiway禁煙チャレンジ |
メンタルヘルスケア | ・ストレスチェックの実施 ・外部カウンセラーによるカウンセリングの実施 |
(9)レクリエーション活動
2019年は当社創立60周年にあたり、例年事業場ごとに行っているレクリエーション行事に替えて、家族を含めた全社合同の記念パーティーを千葉県内のホテルで開催しました。
