お客様の多様なニーズに応えるマルカゾールRの増産

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2025年10月28日

マルカゾールRは、高純度・低臭気・低刺激の環境対応型溶剤として、多くのお客様にご利用をいただいており、新たなニーズに応えるため、2025年2月に製造能力の増強を行いました。今後は、アジアやヨーロッパでの需要の伸びが期待されています。
 今回は、マルカゾールRの現在の取り組みをご紹介します。

マルカゾールRの特長

TOPICS

欧州化学品規則改定によって化粧品需要が拡大

2024年5月、欧州REACH規則*が改正され、環境リスクに対処するため、化粧品や洗剤などで使用されてきた環状シロキサンが制限対象物質に追加されました。その代替として、マルカゾールR(イソドデカン)が注目されています。
 マルカゾールRは、ヘアケアも含めた化粧品の溶剤として用いられ、ファンデーションや口紅などの混合原料に採用されています。肌への伸びを良くし、肌に残らず使用感が軽いと好評です。

* 化学物質の登録・評価・認可及び制限に関する欧州議会及び理事会規則

アジア地域での低臭気溶剤需要が伸長

世界的な環境規制の強化や持続可能性の視点から、溶剤市場では従来の芳香族溶剤の代替として、より低毒性かつ優れた溶解能力を発揮する脱芳香族溶剤が注目されています。
 アジア地域での金属洗浄剤やエアゾール用溶剤用途でも、低臭気溶剤への置き換えが加速しています。マルカゾールRは、芳香族炭化水素を含まず、ほとんど臭気がないことから、アジア地域での需要の増加が見込まれています。

千葉工場での生産能力を大幅に増強

丸善石油化学では、マルカゾールRの世界的な需要増加が見込まれることから、千葉工場でのマルカゾールRの生産能力をこれまでの約4倍に増強しました。
 具体的には、従来の生産能力4,000tから15,000tへと大幅に増強を行い、2025年3月から商業運転を開始しています。今後も、マルカゾールRをはじめとする機能化学品の生産体制を強化し、付加価値の高い製品を通じて社会やくらしの発展に貢献していきます。

VOICE

営業本部化成品部 化成品2グループ
福本 汐音

当社の製品開発は、お客様ニーズに合致した高付加価値ケミカルの追求が特長です。マルカゾールRは、製造プロセスで高純度と精度の追求を徹底しており、他社製品との大きな差異と競争優位を生み出しています。当社の増産の報道や、展示会での新規用途の提案活動によって、お客様からの問い合わせが増えています。


営業本部化成品部 化成品2グループリーダー
森 賢太郎

欧州REACH規則の改正により、環状シロキサンが制限対象物質になりました。その代替原料としてマルカゾールR(イソドデカン)の需要が高まっています。
 2025年1月に開催された「化粧品開発展」では、当社展示ブースに「環状シロキサン代替」を大きく掲げたところ、多くの化粧品メーカーから声をかけられ、代替原料の探索が本格化していることを実感しました。
 小学4年生になる私の娘も『イソドデカン』の名前を覚えて、化粧品などのパッケージの成分表示をチェックして、私に教えてくれます。
 マルカゾールRは、当社製品の中でも群を抜いて身近にある原料の一つだと思います。この増産のチャンスを活かして、マルカゾールRをより多くのお客様に使っていただくよう尽力していきます。

マルカゾールR展示会の様子
マルカゾールR展示会の様子

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