地域社会の安全および活性化

安全への取り組み

「安全宣言」産業保安に対するコミットメント

当社の安全に対する基本理念および基本方針を表しています。この安全宣言を、本社や事業場内に掲示するとともに、産業保安に対するコミットメントとしてステークホルダーに対し発信しています。

安全宣言

1.安全文化の醸成「自主保安活動(CA1活動)」

当社では、さまざまな取り組みにより、安全文化の醸成と自主保安活動の促進を図っています。
CA1(ChemiwayAnzenNo.1)活動は、部署を単位とする全員参加の安全活動です。活動開始当初は5S活動など身近な活動が中心でしたが、現在では目標の設定、活動の計画、結果の評価を自ら管理する「自主管理型」へと進化しています。
また、リスク低減のための改善提案活動では、現場のリスク低減に最も貢献した改善の提案者や、保安防災、労働安全に関して特別な功績があったと認められた者を安全功労者として表彰しています。

動力課の活動風景
動力課の活動風景

2.工場の安全活動

自主保安の基本は自ら設備の検査を行って劣化具合を評価し、適切に補修することでトラブルの発生を未然に防止することです。
当社においても設備の高経年化に伴う外面腐食が大きな課題となっているため、千葉工場・四日市工場では全設備の外面腐食検査を網羅的に行い、維持管理に努める専任チームを立ち上げています。
また、急速に若年化している保全部門の従業員の経験を補うため、各種教育の充実を図っています。
千葉工場は中規模以上のプロセス安全事故は目標0件に対し、発生件数は0件です。中規模まで至らない異常現象や高圧ガス事故(異常現象等)が5件発生していますが、安全管理システムに基づく原因究明・対策・水平展開の活動により、保安レベルの向上に繋がる改善を図っています。

工場の安全活動
事故件数 2022年度 2023年度
異常事故等※1 8件 5件
中規模以上のプロセス安全事故※2 0件 0件
  • ※1石油コンビナート等災害防止法に基づく異常現象に加え、その他法律に基づき、当社内で異常現象相当の事故として原因究明・対策を行った設備上のトラブルをカウントした件数
  • ※2休業4日以上およびガス・油の漏洩(漏洩量が10L以上の事故)

3.保安力評価の実施と高度保安実施者の認定

2022年度に千葉工場で第三者評価を実施

当社は保安力向上センターの正会員となっており、同センターの「保安力評価を通して、産業界の安全に貢献する」という設立目的に沿って、当社の安全レベルのさらなる向上のため、同センターの保安力評価を取り入れています。同センターの「保安力評価システム」は、「安全基盤」と「安全文化」の2つから成り、約150項目の5段階評価にて保安力評価を行うことで自社の“強み”と“弱み”を把握し、安全レベルの継続的な向上を図るものです。
2022年度に、千葉工場の第4エチレン製造装置を対象に同センターの第三者評価を実施しました。評価の結果、全体としては標準的な水準を上回る評価を受けましたが、プロセスリスクアセスメントなど標準より下回る項目もあったため、重点的に取り組んでいます。今後も「保安力評価システム」に基づく自己評価を行いながら、定期的に同センターによる第三者評価を実施し、安全・保安活動に活かしていきます。

千葉工場が特定認定高度保安実施者(通称:A認定)の認定を取得

経済産業省の新たな制度である「高圧ガス保安法における新認定事業者制度」において、2025年2月28日付で千葉工場が特定認定高度保安実施者(通称:A認定)に認定されました。従来の認定制度は、事業所の保安体制と実施状況等の審査を経て、事業者自らが保安検査を実施することを可能とする旨の特例措置等を付与するものでした。新制度ではさらに高度なリスク管理体制、高度なエンジニア教育の実施、高度な情報通信技術の活用などの認定要件を満たし、高い保安力を有すると評価された事業者を「特定認定高度保安実施者」として認定し、認定事業者に付与される特例措置は拡大します。今回、千葉工場が新制度のもと石油化学事業所としては日本で初めてこの認定を取得しました。当社は今後も、地域社会の皆様と従業員の安全と健康を守り、「安全ナンバーワン企業」を目指してまいります。

特定認定高度保安実施者(通称:A認定)ロゴ

4.防災体制と訓練

千葉工場(研究開発センター・機能性樹脂技術開発センターを含む)、および四日市工場では、石油コンビナート等災害防止法に基づき、災害時は工場長が最高責任者となる自衛防災組織を編成しています。また、コンビナート各社と共同防災組織を設置し、消防活動の相互応援を行います。さらに、大容量の浮き屋根式屋外貯蔵タンクを保有する企業で大容量タンク火災用大型消火設備を共同保有し、災害に備えています。2023年度は、千葉工場・四日市工場ともに訓練を2回実施しました。

  • 千葉工場防衛隊訓練(2024年3月5日)
    千葉工場防衛隊訓練(2024年3月5日)
  • 四日市工場防衛隊訓練(2023年6月29日)
    四日市工場防衛隊訓練(2023年6月29日)

5.労働災害の防止

各事業所では「安全衛生方針」において無事故・無災害操業の継続を表明し、工場就業者一人ひとりがこの方針を理解し、目標を達成するために努力しています。
また、危険予知活動の一環として、労働安全リスクアセスメント、社内外事故事例教育、工場幹部や安全衛生委員によるパトロールを定期的に実施し、異なる人の目で現場作業や設備状況を見るなど、災害発生の防止に努めています。
2023年度は安全諸活動を積極的に展開しましたが、千葉工場の協力会社で休業災害が発生しました。協力会社も含めた安全管理に引き続き取り組んでいきます。

労働災害 単位 2022年度 2023年度
度数率※3 当社 - 0.00 0.00
化学工業※4 - 1.16 1.04
強度率※3 当社 - 0.00 0.00
化学工業※4 - 0.06 0.03
  • ※3度数率および強度率(暦年)
    度数率:100万延べ実労働時間当たりの労働災害による死傷者数で、災害発生の頻度を表す。
    強度率:1,000延べ実労働時間当たりの延べ労働損失日数で、災害の重さの指数を表す。
  • ※4化学工業の度数率および強度率:出典:厚生労働省「令和5年労働災害動向調査」(16化学工業)

・対象:千葉工場・研究開発センター・機能性樹脂技術開発センター・四日市工場の従業員

6.物流安全

物流事故想定訓練

物流トラブルに迅速かつ適切な対応を行うため、毎年、物流事故を想定した訓練を実施しています。2023年度は、近年、大地震などの自然災害が増加していることを受け、大規模災害発生時の物流業務委託先への連絡体制、確認事項などについて再検討を行いました。

リモートによる物流事故想定訓練の様子(2023年2月)
リモートによる物流事故想定訓練の様子(2023年2月)

丸化物流安全協議会~物流安全のために主要物流業務委託先と構成~

当社では、約20社の主要物流業務委託会社と「丸化物流安全協議会」を設置、活動しています。
ここ数年はコロナ禍の影響により、施設見学会や業種を超えての物流安全をテーマとしたグループワークなどの開催がかなわず、当社からの情報発信やリモートでの会議などの活動に限定されていましたが、2023年6月、4年ぶりに対面での全体会議を開催し、会員各社に多数参加いただきました。年間の活動報告や活動計画、物流トラブル事例の共有などを行い、会員各社間での活発な情報交換の場となりました。

会員各社が会した全体会議(2023年6月)
会員各社が会した全体会議(2023年6月)

社会との対話

1.ステークホルダーの皆様との対話

企業使命「化学技術を基盤とし、くらしと産業の健全な発展に貢献する」のもと、ステークホルダーの皆様とのコミュニケーションを通じて、ご期待やご意見を吸収しながら継続的な改善を図っていきたいと考えています。
企業使命の実現のため、ステークホルダーの皆様との対話に積極的に取り組みます。

ステークホルダーの皆様との対話

2.千葉工場の取り組み

千葉地区では行政機関や近隣町会との対話を続けています。
市原市臨海部企業「国道16号を美しくする会」に加盟し、国道清掃を実施しました。コスモ石油(株)千葉製油所とともに、市原市内小中学生野球大会・中学生ソフトテニス大会である「飛燕杯」を主催・協賛しました。両大会とも、参加の子どもたちは意気盛んにプレーし、盛大に終えることができました。また、地球温暖化対策の一環として、市原市緑のカーテン事業にプランター100個を寄付しました。

「飛燕杯」中学校テニス大会
「飛燕杯」中学校テニス大会

3.四日市工場の取り組み

四日市工場では、四日市地区霞コンビナート各社が加入する霞ヶ浦地区環境行動推進協議会によるボランティア活動として、里山保全活動、答志島ごみ拾い、近隣道路の清掃活動、交通安全啓発活動などを実施しています。さらに、近隣住民の皆様、行政機関、霞コンビナート各社が参画する霞ヶ浦地域公害防止協議会では、災害防止につながる意見交換を行いました。このように、当社では地域社会の安全維持のための取り組みを行っています。

近隣道路の清掃活動
近隣道路の清掃活動
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